
スキルアップセミナー
演題:「現代医学的鍼灸〜効果を出す刺鍼部位と刺入深度〜」
@頚肩部の痛み(頚椎症を中心に)
A腰下肢痛(脊柱管狭窄症を中心に)
講師:東京大学医学部付属病院 リハビリ部 鍼灸部門主任 粕谷大智先生

スキルアップセミナーは、少人数制で、1日かけて実際に手を動かして講師から指導を受ける実技講習会で、技術を身につけて翌日から役立てて頂く事を念頭に企画されています。
今回のセミナーでは、現代医学的な鍼灸治療の中から、首・肩コリに通じる“@頚肩部の痛み(頚椎症を中心に)”と腰と下肢の痛みに通じる”A腰下肢痛(脊柱管狭窄症を中心に)”を午前午後に分けて各々行いました。
午前”@頚肩部の痛み(頚椎症を中心に)”は、
椎間関節部へのアプローチ
後頭下筋群のアプローチ
大後頭直筋へのアプローチ
下頭斜筋へのアプローチ
中斜角筋へのアプローチ
斜角筋への台座灸
午後”A腰下肢痛(脊柱管狭窄症を中心に)”は、
椎間関節部へのアプローチ
末梢神経へのアプローチ
多裂筋へのアプローチ
腸腰筋へのアプローチ
下腿の神経刺激に低周波通電
等を、まずは粕谷先生に実技供覧を行って頂き、その後受講生同士でペアを組んで実践しながら、直接粕谷先生にご指導を頂きました。


写真は粕谷先生が脊柱管狭窄の際に神経根の血流改善の為に行う浅腓骨神経への鍼通電の実技供覧をおこなっておられるところです。
まずこうして実際の実技を見せて頂き、この後講習生がペアになって同じ内容を実践できるように実技をおこなっていきます。

こちらの写真は私が治療モデルになっていた時のものですが、せんねん灸が置いてある場所が斜角筋で、じんわりと熱が伝わってくると、後背神経を経由してか肩甲骨の内縁にも暖かさが伝わってくるような印象を覚えました。
首の後ろにみえる赤いプラスチックが鍼で、主に眼精疲労の際に使う場所ですが、東大病院では緑内障の治療にも応用されているそうです。
当院でも、首の治療はこの写真のように、仰向けになって頂いて、首を左右に向けて治療を行う事が多いです。
これまでもやってきてる事が多く、再確認という面もありましたが、最新の知見と東大病院で行われている鍼灸治療の実際を指導頂き、より自信をもって対応できる様になったのではないかと思います。
非常に有意義で、実際スキルアップにつながったセミナーだっと思います。
今日身につけた事は、これから毎日の臨床の中で、当院にご来院頂く皆様に還元して生きたいと思います。

最後に、セミナー後の懇親会の一コマです。
私が撮影者なので、自分が写ってませんが(^^;)